『SHOGUN 将軍』ファン、妖怪ファンも必見! 映画『白痴』で使用されたセットも展示される!
「SHOGUN 将軍」が話題の昨今、 受賞したアンナ・サワイさんや浅野忠信さんにご縁のある展示を発見しました! 妖怪の企画展に合わせて、恒松正敏さん描く、貴重な映画美術の企画展も開催!
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『SHOGUN 将軍』出演者ゆかりの展示会が島田美術館で開催!
ドラマ「SHOGUN 将軍」が、エミー賞で18冠、ゴールデン・グローブ賞のテレビ部門ドラマシリーズで4冠を受賞したことが話題になりました。
真田広之さんが男優賞、アンナ・サワイさんが女優賞、そして浅野忠信さんが助演男優賞を受賞。
そのアンナさんや浅野さんにまつわる展示会が、島田美術館ギャラリーで開催されます。
アンナさん演じた鞠子(まりこ)のモデルは、戦国三大美女・細川ガラシャ夫人だと言われますが、
ガラシャと言えば、熊本城のお殿様・細川忠利公の母!
また忠利公が招いたのが剣聖・宮本武蔵です。
そのガラシャや武蔵関連の所蔵品が常設されていることで有名なのが、島田美術館なのです。
熊本・天草に伝来された妖怪絵巻が企画展に登場!
本館では企画展「いざ寒夜の百鬼夜行(ひゃっきやぎょう)へ」が開催中。(2025年3月24日(月)まで)
江戸時代に描かれ、熊本県天草市に伝来した妖怪たちの絵巻を間近に見る機会です。
怖いというより、ユーモラスな妖怪たち。よくぞ保管してくださいました。
入館料は一般700円、大高生400円、小中生200円。ショップでは妖怪のおみくじや、妖怪がらみのグッズなどもあります。
映画『白痴』×恒松正敏の作品展
妖怪の企画展に合せて、館内のギャラリー(入場無料)では「恒松正敏展―映画『白痴』のしごと―」も開催。
恒松正敏さんが妖怪を描いたシリーズ『百物語』の絵も展示されます。
※開催日:2月28日(金)~3月9日(日)
赤い髪の女性が描かれているのは、浅野忠信さん主演の映画『白痴』で実際に使われたセットなのです。
この哀しげな女性の顔が描かれたタンスも映画のセットです。
このタンスが家の中にあったら、落ち着いて暮らせるかな……という妖しさが、恒松さんの魅力ですね。
劇中で画家(演:草刈正雄さん)の作品としてたくさん出て来る妖艶な絵は、恒松さんの手によるもの。
撮影用タイトル画や映画に出てくる屏風絵、石なども展示されます。
第二次世界大戦直後に発表された短編小説『白痴』(原作:坂口安吾)をベースに、手塚眞監督(手塚治虫先生の息子さん)が映画化。SF要素を盛り込んだ独自の世界観を表現するのに一役かっているのが、恒松さんの絵です。
映画を鑑賞した時、筆などの配置は右利き用なのに、草刈さんが左手で筆を持たれたので、違和感を覚えました。
恒松さんにそう言うと、「描く道具も全部、俺のを持って行かれて……」って。
セットではなく、本物の画家の道具だったのですね。
恒松さんの作品にたびたび登場するのが、人物の顔が石の壁と一体となり、そこに彫られた四角い入口(上の絵で言えば、左上にある細長い穴)。
きっと長い通路があって、奥に何かが潜んでいる……と不気味さをあおります。
これは何?「子どもの頃に見て、心に残っているのかな」と語る恒松さん。
東京芸大で絵を学び、大学院時代にバンド『フリクション』のギタリストとしてデビューした恒松さんは、東京で活躍するミュージシャンという印象がありますが、ご出身は熊本県人吉市です。
JR人吉駅の裏にある「国指定史跡・大村横穴群」を見た時、「これだ!!!」と感慨深いものがありました。
きっと恒松少年の原風景なのでしょう。
古墳時代の6~7世紀頃に作られた、横穴式のお墓。貴人が安らかに眠れるように、コツコツ横穴を掘ったのかと思うと、歴史ロマンがかきたてられます。
恒松さんの絵に登場する穴の奥には何があるのか。深淵をのぞき込むような気持ちになるのは、そのせいかもしれません。
企画展のキュートな妖怪たちや、恒松さんのエロティックな妖怪たちに逢いに行きませんか?
島田美術館に行ったらカフェも!
別館のカフェ『木のけむり』のデザート付きカレーも楽しみの一つです。
ランチだけでなく、コーヒーやスイーツも魅力的なものばかり。
美術鑑賞の合間に、ゆっくりとくつろいでみてはいかがでしょうか。
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