サウナが10倍楽しくなる!【熊本城サウナの熱波師が解説】初心者もハマる「アウフグース」の楽しみ方
「ロウリュと何が違うの?」そんなサウナの疑問に現役熱波師がお答えします!今さら聞けないアウフグースの基本から楽しみ方のコツまで。これを読めば、サウナがもっと好きになる!

熊本のサウナ好きの皆さん、最近よく聞く「アウフグース」を体験したことはありますか?ただ熱いだけじゃない、エンターテイメント性あふれるサウナの新しい楽しみ方に、今ハマる人が急増中なんです。
みなさん、こんにちは。ととのってますか~
西区在住のサウナ大好きしげちゃんこと、重金優希です。
始まったと思っていた夏も、そろそろ終わりが見えてきました…いやいや、まだまだ暑いですね!(笑)
夏と言えば…そう、サウナですよね!
じめっとした蒸し暑い外から逃れるように、エアコンの効いた部屋にこもっていませんか?そんなあなたは、自律神経が乱れまくっているかも…!温冷交代浴(サウナ)で自律神経を刺激して、この残暑を乗り切っていきましょう!
さて、わたくし、しげちゃんは「熊本城サウナ 城の湯」でアルバイトをしながら、念願だったアウフギーサー*1としても活動しています。(城の湯の基本情報はこちらの記事をご覧ください。4月時点の記事のため、最新情報は公式サイトをご確認ください)
サウナが好きになり早5年、ずーっと夢だったアウフギーサーになれた僕が、その愛と知識を注ぎ込む全3回の徹底解説企画、それが「アウフグース沼にハマろう!」です。
其の壱となる今回は「アウフグースってなんぞや?」という方にも分かるように、その基本からロウリュや熱波との違いまでを紹介します!続く第二回、第三回ではさらにマニアックな世界にご案内する予定なので、こうご期待!
それでは、どうぞ!
*1アウフギーサー:サウナ室でアウフグースを行う人のこと。詳しくは後述します。
【第1章】今さら聞けない「アウフグース」の基本
そもそも「アウフグース」って何?
皆さんへ質問です。
アウフグースって何語かご存じでしょうか? サウナ発祥の地フィンランドの言葉?
…正解は「ドイツ語」です。
アウフグースは「ドイツ発祥の入浴方法」と言われており、ドイツ語で「注ぐ」という意味を持ちます。
熱したサウナストーンにアロマ水などをかけて蒸気を発生させ(これを「ロウリュ」と言います)、その蒸気をタオルやうちわなどを使ってサウナ室全体へ送り、心地よい熱風を届けるパフォーマンス。それが「アウフグース」です。
ヨーロッパでは非常に盛んに行われており、技術はもちろん、香りの広がりや室温の上昇具合、所作の美しさなどを競う世界大会まで開催されています。2023年には、なんと日本代表が世界チャンピオンに輝きました!
愛知県にあるウェルビー栄店にて筆者撮影
風を送るだけじゃない。「アウフギーサー」の仕事
アウフグースを行う人のことを「アウフギーサー」または「アウフグースマスター」と呼びます。
特に資格があるわけではありませんが、ただ風を送るだけでなく、サウナ室のコンディション管理、空気の流れ、温度・湿度の上昇、お客さんの表情、終わった後のアフターフォローまで、すべてに責任を持って心地よい空間を作り出す。だからこそ「マスター」と呼ばれるのだと、僕は勝手に解釈しています。
【第2章】「ロウリュ」「熱波」「アウフグース」って何が違うの?
「結局、蒸気を出して風を送ることでしょ?」
「熱波と何が違うの?」
そんな疑問をお持ちの方も多いでしょう。ここからは、よく似ているようで実は違う「ロウリュ」「熱波」「アウフグース」のそれぞれの意味と特徴を解説します!
ロウリュ:フィンランド式サウナの魂、「蒸気」そのもの
まずは基本の「キ」、ロウリュから。ロウリュは、サウナ発祥の地フィンランドの入浴文化で、フィンランド語で「蒸気」を意味します。
熱したサウナストーンに水をかけ、ジュワ〜っと立ち上る蒸気を浴びること。この行為そのものが「ロウリュ」なんです。フィンランドのサウナは70℃~80℃くらいのマイルドな設定が多いので、このロウリュで「体感温度」をグッと上げて楽しむのが特徴なんですよね。
発生した蒸気を浴びることで、発汗を促し、血行促進やリラックス効果を得られることができます。その他、デトックス効果やリラックス効果もあり、フィンランドではロウリュをすることによって、「森の妖精が宿る」と言われています。(ウェルビーさんの受け売り。(笑)
熱波:日本独自の進化を遂げたサービス
続いては、日本の温浴施設でおなじみの「熱波」。
勘の良い方ならもうお気付きかもしれませんが、実は「熱波」も「アウフグース」も基本は同じなんです!
ドイツのアウフグースを体験した方が、見様見真似でタオルを振り始めたのが始まりと言われています。(熱波の発祥は、大阪の施設らしい)「アウフグース」では伝わりにくい…そこで生まれたのが「熱波」という日本らしい言葉でした。
同じように、パフォーマンスをする人も「アウフグースマスター」ではなく「熱波師(ねっぱし)」という呼び名が広まったんですね。
基本はアウフグースと同じですが、巨大なうちわや「ブロワー」という送風機を使うなど、施設ごとに多様な進化を遂げているのが日本の熱波の面白さです。お客様一人ひとりに対して力強く風を送るサービスがよく見られます。
アウフグース:エンタメ性が魅力のショーパフォーマンス
そして、今回の主役「アウフグース」です!
ロウリュで発生させた蒸気を、タオルを使って巧みに操り、熱波を送るパフォーマンス。
熱波との大きな違いは、私が思うに、その圧倒的なエンターテイメント性にあります。
ただ風を送るだけでなく、音楽に合わせてタオルをまるで腕のように振ったり、投げたり、回したり…。時にはストーリー仕立てのショーになることも。「見ていて楽しい」「心地よい熱と空間に満たされる」、それがアウフグース最大の魅力だと僕は思っています。
まとめ:3つの違いが一目でわかる比較表
♨️ 用語 | 発祥の地 | 目的・意味 | 特徴 |
---|---|---|---|
🇫🇮 ロウリュ | フィンランド | 「蒸気」 蒸気を発生させる行為そのもの。 |
・湿度と体感温度を上げる ・静かに蒸気を楽しむのが基本 |
🇯🇵 熱波 | 日本 | 蒸気をタオル等で仰ぐサービス。 | ・一人ひとりに力強い風を送る ・施設ごとの個性的な道具も魅力 |
🇩🇪 アウフグース | ドイツ | 「注ぐ」 蒸気を操るパフォーマンス。 |
・音楽や技を組み合わせる ・エンタメ性が非常に高い |
……と、ここまで語ってきましたが、サウナにあまり馴染みのない方からすると「どんな世界なの…?」と、もっと分からなくなってしまったかもしれません(笑)。
こればっかりは本当に「百聞は一見に如かず」!
ぜひ一度、この奥深い世界を体験してみてほしいな〜と思います。
【第3章】熊本で本格アウフグースを体験できるサウナ施設
「また城の湯かよ」
「しげちゃんがいるところばっかり宣伝すんなよ」
…うん、いろんな声が聞こえてきそうですが、一回落ち着いてください。
僕も考えたんです。「熊本でタオルを使ったアウフグースが体験できる施設ってどこがあるかな…?」と。
ばってん、サウナ検索サイトの「サウナイキタイ」で調べてみたら…
「あれ…!?プライベートサウナを除いたら、3施設しかない…!!?」
みなさんご存じのあの「湯 」と、最近アウフグースやイベントにもゴリゴリの力を入れている「あ 」と…
ということだったんです。だから仕方がないんです!仕方がないんです!!(笑)
というわけで、僕が自信を持っておすすめする施設をご紹介します!
城の湯では、「タオル」「うちわ」「ブロワー」の3種類のアウフグースを体験することができます。
次回は、熊本県内の他のお勧めの施設をご紹介しますね!
【第4章】城の湯の個性豊かなアウフギーサーを紹介!
城の湯では現在、私「しげちゃん」と、もう一人のマスター「KCくん」、そして、練習中のルーキーたちでアウフグースを担当しています。
僕とKCくんは、目指すスタイルが違うのが面白いところ。
KCくんは「ゆったりした仰ぎの中にもしっかりとした風が伝わり、音楽とタオルのハーモニーが心地よく感じる」スタイル。タオルを振り始めてまだ数ヶ月なのに、成長スピードがめちゃくちゃすごいんです…。何より、一生懸命さが伝わってきて、どこか応援したくなるアウフグースです。
そして、私しげちゃんが目指すのは、「盛り上がるけど居心地が良い。熱いんだけどまだ居たい。そんな空間作り」。僕のアウフグースを受ければ「こいつ、マジで楽しそうに仰ぐな」と感じてもらえるはずです!
熱いだけのサウナって、やっぱり痛いし、ただの我慢比べになってしまうんです。それでは居心地の良さはなく、我慢が生まれてしまう。僕はそんなサウナ室にはしたくない。
だから、適切な温度管理、換気のタイミング、アロマ水の量と注ぐ場所、そして何よりお客さんの表情を見ながら、常にベストな環境を探っています。
アウフグース中は音楽を流すんですが、僕は盛り上がる曲で楽しく仰ぐのが大好きで。でも、そんな中でも安全管理には本当に気を配っています。
僕のアウフグースを受ければ「こいつ、マジで楽しそうに仰ぐな」と感じてもらえるはずです!
技も大切ですが、それ以上に「居心地の良さ」を大切にしています(もちろん技も頑張ります!)。何より、僕らはまだアウフギーサーとして歩み始めたばかり。伸びしろの塊です!
今、僕らのファンになってくだされば、将来Bigになっているかも…?(笑)
ぜひ、僕らのいる日をアウフグースカレンダーで狙って、最高のサウナタイムを体験しに来てください!
- 城の湯アウフグースカレンダー
- 詳細はインスタのスタッフアカウントへ: @shironoyu_staff
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- しげちゃん(X/旧Twitter):@shironoyu_shige
- KCくん(X/旧Twitter): KCshiro_aufguss
- ハッシー(X/旧Twitter):@hasshi_shirono
- りん©(X/旧Twitter):@shironoyu_rin
【まとめ】アウフグースの沼は、まだ始まったばかり…
さて、いかがでしたでしょうか?
今回はアウフグースの基礎知識を紹介しましたが、知れば知るほど奥深い、ほんとに「沼」のような世界です。しかし、これはまだほんの始まりに過ぎません…。
次回は、さらにマニアックな世界へ!
- アウフグースの種類(クラシック/ショー/ハーバルなど)
- アロマの世界(何を基準に選んでるの?)
- アウフギーサーが教える注目ポイント
など、もっと深掘りしていきます。
ちょっと難しい世界でしたかね…? でも、少しでもサウナとアウフグースに興味を持っていただけたら幸いです。
では、またどこかのサウナでお会いしましょう☺
サウナら~
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