雨でも心に残る山鹿灯籠まつり。千人灯籠踊り中止の裏側で見えた「人の温かさ」と伝統に触れる感動体験記
今年の山鹿灯籠まつりは雨で中止となりましたが、私たちはそれ以上の感動に出会いました。灯籠制作体験や地域の方々との交流を通じて感じた、ガイドブックには載っていない山鹿の奥深い魅力をレポートします。
目次
今年の「千人灯籠踊り」は残念ながら天候不良により中止となりました。
しかし、今回私たち とよれんたんたん。 は、山鹿灯籠まつりや山鹿観光の魅力を知り、山鹿ならではの文化に触れる貴重な機会をいただきましたので、その体験から感じた山鹿灯籠まつりの奥深さをレポートとしてお届けします。
幻想的な夏の風物詩「山鹿灯籠まつり」とは
毎年8月15日・16日の2日間にわたり行われる「山鹿灯籠まつり」は、幻想的な灯りで彩られる夏の風物詩として、全国からも多くの観光客が訪れる山鹿の一大イベントです。
参勤交代が起源?千人灯籠踊りの歴史と由来
灯籠の歴史は古く、起源は諸説ありますが、江戸時代に参勤交代の大名行列を灯りで照らして迎えたという故事に由来すると言われています。
なかでも象徴的なのが、千人の女性が金灯籠を頭に掲げ、舞い踊る「千人灯籠踊り」。千人が調和して踊る美しい光景は、訪れる人々を魅了し続けています。
職人の技に触れる!山鹿灯籠民芸館で「擬宝珠ランプ」制作体験
山鹿灯籠といえば、和紙と糊だけで作られる繊細で美しい伝統工芸品であり、一つ一つ職人が手作りで制作されています。
不器用でも大丈夫?和紙と糊で作る伝統工芸に挑戦
山鹿灯籠民芸館では山鹿灯籠制作体験として、「擬宝珠(ぎぼし)ランプ」作り体験ができ、伝統の技を自分の手で体感することができます。
今回、職人さんにサポートしてもらいながら挑戦しましたが…
不器用な私は、紙を切って合わせるのも、糊を均一に付けるのも一苦労。
制作してわかった「灯籠を頭に掲げる」ことの尊さ
この制作体験を通して、灯籠の美しさの裏側にある職人の技術や想いを知ったことで、灯籠を頭に掲げる行為の尊さをより深く実感しました。
市外参加者も歓迎!初心者でも安心の受け入れ体制
山鹿灯籠まつりは、もともと山鹿市民が中心となって支えてきた伝統行事でしたが、近年は、この文化を未来へつなげるため、市外からの参加者も積極的に受け入れる体制が整えられています。
全13回の練習会と丁寧なサポート
市外参加者向けの練習会はなんと全13回。
着付け講習会も開かれ、さらに福岡でも練習会が開催されるなど、誰でも安心して参加できるように丁寧なサポートをされています。
「市外から来た人を歓迎し、伝統を一緒に守り、未来へつないでいこう」
という山鹿市の姿勢に触れ、心が温かくなりました。
チーム「トヨれんたんたん」社内練習会での気づき
本番に向けて、市外参加者向けの練習会で基本の動きを学んだ後、社内でも練習会を実施しました。
みんなで輪になり踊りの流れを繰り返すうち、1人では気付かなかったリズムや振りの繋がりが分かり、この踊りはみんなで呼吸を合わせてひとつの円を描き、つくりあげるものだと改めて実感しました。
天候不良で中止も…雨の中で感じた山鹿の人々の温かさと絆
当日、驚いたのは、このまつりに携わる人の温かさでした。
山鹿市役所の職員の方々だけでなく、灯籠踊り保存会、地域の方々、ボランティアの皆さんが、それぞれの持ち場で真剣に、そして温かく参加者を支えていました。
踊りの出番が近づくと、保存会の方や山鹿市の職員の方々が一人ひとりの頭に灯籠を装着していきます。灯籠は和紙で出来ているため重さはほとんど感じませんでした。
突然の雨で見えた、スタッフと保存会の迅速な対応
灯籠を頭に掲げいよいよという気持ちの中、会場へ移動しスタンバイの位置に立った瞬間に、突然の雨が降り出しましたが、あっという間に職員の方々が駆け回り、灯籠が濡れないようにとビニールをかけ、室内へと誘導してくださいました。
そして待機中の私たちに、熱中症対策にと飲料を配布してくださるなど、臨機応変にそして迅速に対応していただきました。
「また来年だね」悔しさよりも前を向く地元の方の言葉
しかし、天候は回復せず、踊りはやむなく中止に。
控室へと帰路につく中、地元の方が
「こんなこと、本当に珍しいのよ」
「また来年だね」
と笑顔で声をかけてくださいました。
残念なはずの状況なのに、その言葉には悔しさよりも、長く続くまつりへの想いと、“来年こそは”という前向きな気持ちが込められているように感じました。
まつりを支える人々の姿勢も、参加者を包み込む言葉も、山鹿灯籠まつりが単なるイベントではなく、地域に深く結びついた文化であることを強く感じた瞬間でした。
灯籠のまち「山鹿」をレンタカーで巡るドライブ旅
八千代座や温泉街など、歴史を感じる観光スポットへ
八千代座や温泉街など、灯籠とともに歴史が残る場所が点在しており、レンタカーで巡る観光コースにもピッタリの街です。
ぜひ皆様も来年の千人灯籠踊りを楽しみに、灯籠の街「山鹿」へ足を運んでみませんか?
▼トヨタレンタカー熊本公式Instagram「山鹿1日満喫ドライブコース掲載動画」
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まとめ:見るだけじゃない「参加する」山鹿灯籠まつりの魅力
「見る・知る・触れる・参加する」という体験を通して、山鹿灯籠まつりが観光イベントではなく街全体で受け継ぐ文化そのものであると感じることができました。
来年こそ、千人灯籠踊りの幻想的な光景を見られることを願いながら、ぜひ皆さまにも灯籠のまち・山鹿の魅力を体験していただきたいと思います。













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