第六回 熊本が舞台の名作ゲーム『ガンパレードマーチ』の魅力に迫る!
知る人ぞ知る名作シミュレーションゲーム『ガンパレードマーチ』を紹介します!
『ガンパレードマーチ』というゲームを御存じでしょうか。
熊本が舞台!実在する高校や施設がモデルに
『高機動幻想ガンパレード・マーチ』、通称『ガンパレ』は、2000年にプレイステーション用のシミュレーションゲームとして発売されました。発売元はソニーコンピュータエンタテインメント(以後SCE)、そして開発は、熊本市に本社を置くアルファシステムが担当しました。
本作は発売当時、SCEからあまり期待されておらず、『広告費が0円』でしかも電撃プレイステーション以外のゲーム誌ではほぼ取り上げられずといった不遇の作品でした。しかし、当時では珍しい自由度の高いゲームシステムが注目され、口コミによってブレイクし、多くのファンを獲得しました。
開発元のアルファシステムが熊本に拠点を置くゲーム会社というのもあって、舞台は熊本になっており、実在する高校や施設がモデルになっています。そのため、聖地巡礼を楽しむファンも少なくありません。(聖地は後ほど紹介致します)
あらすじ
『1945年、第二次世界大戦中に突如として黒い月が出現する。それと同時に、後に「幻獣」と呼ばれるようになる謎の生命体が人類に襲い掛かった。意外な形で大戦は終結し、同時に幻獣に対して人類は共同戦線を張ることを余儀なくされた。
1997年9月、幻獣がついに九州に上陸。1999年、熊本を要塞化、これを中心とした防衛ラインを急遽構築、それまで徴兵年齢に達していなかった14歳から17歳までの少年少女達を学兵として強制召集し、彼らを中心とした急造の部隊を熊本要塞に配置する。
物語はこの学兵部隊の1つに配置された、速水厚志少年の視点から描かれることになる。異世界からの侵略者・幻獣と今でも戦争をしているという架空の歴史をたどった主人公は、学生兵として熊本にある軍の訓練校での生活を送ることになる』(wikipediaより引用)
ゲームの特徴
冒頭でも述べましたが、ガンパレの一番の特徴は、とにかく自由度が高いことでしょう。
ゲームの最終的な目的は3月から5月までの2か月の間生き残ること、言い換えると生き残りさえすれば何をやっても自由です。
ゲームの進行は大きく二つのパートからなり、訓練校で勉強や訓練、恋愛をしながら日常生活を送る学園パートと、士魂号と呼ばれる巨大人型兵器に乗って幻獣と戦う戦闘パートに分かれます。これらのパートの中でどんな行動を取るかはプレイヤー次第です。
・勉強や訓練に勤しみ、自分を強化して幻獣を蹂躙し、エースパイロットとして活躍する
・自分は前線に立たず、部下達に指令を出す小隊司令となる
・同級生とひたすら恋愛を楽しむ
・クラスメイトの靴下をひたすら収集する
など、とにかく生き残りさえすれば、遊び方は十人十色です。
聖地紹介
前述のとおり、ガンパレの開発元アルファシステムは熊本市中央区南熊本に本社を置くゲーム会社です。
ゲーム内に登場する施設等は本社周辺に実在する建物がモデルになっているものが多く、それらのいくつかを紹介します。
最後にマップもあるので、聖地巡りをする際に活用してくださいね!
尚絅高校
九品寺にある尚絅高等学校です。ゲーム内では『尚敬高校』となっています。
学園パートのほとんどはここで過ごすことになるのでプレイヤーにとって馴染みの深い場所の一つです。
味のれん
ゲーム中で体力を回復するために立ち寄る食堂『味のれん』。
現在は店全体を改装されており、ゲーム内で出てくるデザインとは異なります。
せっかくなので、お店一押しのもつ鍋を食べました。
マジで美味しい!一度食べてみることをおすすめします。
アルファシステム
ガンパレを生み出した会社、アルファシステム。
有名タイトルは他に『俺の屍を越えてゆけ』『式神の城』などがあります。
いい意味でクセが強いゲームが多い印象です。
熊本市立図書館
知力のパラメータを上げたり、幻獣について調べたりできる『市立図書館』。
モデルは中央区大江にある熊本市立図書館です。
駐車できる台数が少ないので公共交通機関か自転車でいくのがいいかも。
今町公園
ゲーム中では雲梯で訓練をしたり、ゴミ箱から金の延べ棒(めちゃめちゃ高値で売れる)をゲットできたりする『今町公園』。
モデルは九品寺にある今町公園だと思われますが、雲梯はありません。
ゴミ箱も以前はあったようなのですが撤去されているみたいです。残念!
新市街
ゲームセンターや裏マーケットがある『新市街』
モデルはもちろん新市街です。
裏マーケットでは武器や怪しい薬等を買うことができます。実際の新市街では、カラオケ屋さんになっていました。
川?
ゲーム内ではどぶ川べりの道として登場します。が、正直あまり覚えていません笑
正式なモデルはありませんが、大江4丁目にそれっぽい川が流れています。
※なぜ、この川にたどりついたのか?
熊本城
作品内では、『熊本城攻防戦』という難易度の高い戦闘イベントの舞台として登場します。
2016年の地震で被災した熊本城ですが、2021年3月に天守閣が完全復旧し、中に入れるようになっています。
熊本城の歴史を学ぶことができますので、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
ちなみに今はエレベーターが設置されていますので、楽に上までいけるようになりました。
期待されない子が大人気作品に!
メディア展開
冒頭でも述べました通り、ゲーム発売時は期待されていなかったガンパレですが、人気作品となり、アニメ・漫画・小説などマルチメディアで作品が出されています。
2003年には、ガンパレの世界観を元に制作されたアニメ『ガンパレード・マーチ ~新たなる行軍歌~』が放送されました。全12話あり、dアニメストア等で視聴できます。
また、電撃ゲーム文庫から同名の小説が刊行されています(全45巻)。
前半はゲームのストーリーを元に書かれていますが、12巻以降は、オリジナルのストーリーが展開されていきます。かなりの長編で読み応えがありますので、家で過ごす時間が多いこのご時世に、一気に読破してみてはいかがでしょうか。
YouTubeで原作を体感。そして聖地巡礼へ!
いかがだったでしょうか。
自由度の高い斬新なシステムと緊張感のある戦闘で注目を浴びた本作品、是非プレイして欲しい……のですが、いかんせん初代PSのゲームを遊べる環境がある家庭って今はかなり少ないのが現状です。(ゲームアーカイブスも出ていますがPS3やPSVitaが必要)
電撃オンラインさんが自身のYouTubeチャンネルで実況動画を上げていますので、そちらを見てみるのもいいかもしれません。
発売より20年以上経っていますので、モデルとなった場所も当時とかなり変わっていますが、図書館はほぼ変わっていません。
他の場所も、なーんとなく雰囲気を感じることができると思います。大手を振って旅行に行けるようになったら、熊本観光ついでにガンパレ聖地巡礼、というのも楽しいかもしれませんね。
ではまた、次の記事で!
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