【くまもと美術探訪】第十話『熊本の平安~鎌倉時代に思いを馳せよう。山鹿市・康平寺の美仏たちに圧倒される仏ワールド体験!』
きなこの【くまもと美術探訪】 とうとう10話を迎えました!皆さまいつもありがとうございます💓記念すべき10回目のテーマはもちろん「仏像」!!山鹿市・康平寺にいらっしゃる平安時代の美仏や屈強なガーディアンズ・二十八部衆について語ります!仏ワールドに浸る週末を過ごしてみませんか?
こんにちは、きなこの【くまもと美術探訪】です。
なんととうとう第10話までくることができました!皆さまいつもありがとうございます!
この機会にぜひ、1話から読み返してみてくださいね♪
記念すべき第10話のテーマはもちろん大好きな「仏像」!
山鹿市のとあるお寺へお邪魔してきました✨
山鹿市・霜野山 延寿院 康平寺
康平寺はなんと今から約1000年前、康平元年(1058)に建てられました。
だから「康平寺」というお名前なんですね~
当時はかなり大きなお寺だったそうで、お坊さんの修行や学問の場として栄えていたんだとか。
ひっそりとした様子は、平安時代の雰囲気を残しているような気がします…
現在は、霜野区康平寺管理組合の皆さまによって管理・清掃されています。
お堂も周辺もとってもきれいで、普段から大切にされているのが伝わってきました。
秋には紅葉の名所としても賑わっていますよ🍁駐車場も完備!
康平寺の仏さま紹介☆
康平寺の奥には、仏さまがたくさんいらっしゃる収蔵庫が設置されています。
足を踏み入れた瞬間、仏ワールド体験ができちゃうんです!
全~部まるっとお見通しだ!千手観音さま
お堂の真ん中にいらっしゃるのは千手観音さま。
様々な持物(じぶつ)を執る手をよ~く見ると、、なんと、目が!?!?👀
千手観音は、1000本の手と掌の目を使い、世界を見渡して全ての人々を救ってくださるという仏さまです。
彫刻作品では40本の手で造られるのが基本で、1本で25の世界を救う 40×25=1000!と計算されます。
康平寺の千手観音さまの手の本数も数えてみてください✋✋✋
ガーディアンズ・オブ・康平寺=二十八部衆!
千手観音さまをお守りするのは、堂内を埋め尽くす勢いの二十八部衆さんたち。
まさに「ガーディアンズ・オブ・コウヘイジー」!!(元ネタわかりますか?笑)
よく見ると、お顔の雰囲気や大きさがまちまちですが、これは作られた時代が違うためなんだとか。
康平寺の歴史が長く続いている証とも言えます。時代による違いを感じられて楽しい!
二十八部衆のなかでも、帝釈天さまは県内屈指のイケメン仏!
有名な京都・東寺(教王護国寺)の帝釈天さまと張るかっこよさなので、注目です✨
帝釈天さまには銘文が残されていて、正和元年(1312)に「彩色供養」されたことが分かっています。
最近何かと話題の鎌倉時代ですが…
康平寺で熊本の鎌倉時代に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
平安時代のかわいらしいお地蔵さま
収蔵庫に入って左側にいらっしゃるのは、かわいらしい地蔵菩薩さまです。
この方はなんと9世紀に造られた仏像で、熊本県では最古級なんだとか!?
太ももにキュッと集まったY字の衣文や、足元に見える太い線と細い線を交互に表す翻波式衣文(ほんぱしきえもん)は、平安時代の特徴をよく表しています。
横から見た時の頭部のまるみと赤ちゃんみたいなお顔がすてきなので、ぜひ横側からお参りして頂きたい…!
康平寺の創建にも関わるキーパーソン(?)で、きなこの一押し仏のおひとりです♡(愛をこめて、リアルめに描いてみました笑)
山鹿市に佇む古刹と、地域を守り・守られる仏像たち。いかがでしたか?
ここでご紹介した仏さまは、熊本県の重要文化財にも指定されていて、熊本の歴史を伝える貴重な文化財です。
現地では霜野区康平寺管理組合の皆さまから丁寧な解説をうかがうこともできます。
ぜひ、足を運んでお参りしてみてください!
★ 仏像は信仰の対象です。拝観の際はまず手を合わせましょう。
それでは、次回もよい旅を bon voyage!
【NEXT】次回のくまもと美術探訪は…?
(絶賛執筆中!)
[…] そして、きなこさんといえば、”独特の世界観あるイラスト”が評判いいこと。毎回、オリジナルのイラストで見どころを紹介してくれます😍美術、アートというとちょっと堅いイメージがありますが、彼女の手にかかれば、かわいらしいイラストに😆みゃおた的には第11話に登場する「たわらセンセー」、第10話に登場する「康平寺の帝釈天」がお気に入り! […]