【マーケティングレポート】ビッグデータから見る、震災前後での熊本訪問意向の推移
こんにちは。
おるとくまもとを運営しています(株)くまもとDMCマーケティング本部のたなかです。
平成28年4月に起きた熊本地震により、熊本は農業、製造業、観光業をはじめとする地域経済や道路等の社会基盤に甚大な被害を受けました。
特に観光業においては、多くの旅館・ホテル等の被災や温泉の枯渇・湯量減少等の直接被害だけではなく、風評被害によって実際は大きな影響を受けていない地域も含めて、県内の宿泊キャンセル数は発生後約1か月間で少なくとも33万人に達するともいわれています。
震災によって熊本への来訪者数は大きく影響を受けたといわれていますが、熊本への訪問に対する意向、潜在的なニーズは震災を経てどのように変化し、また、その後どのように推移していったのでしょうか。
今回、ビッグデータを活用して次のような調査を行いました。
調査内容
<使用するビッグデータ>
経路検索条件データ
ナビアプリ『NAVITIME』を運営する株式会社ナビタイムジャパンが提供する、アプリ内で検索した条件(検索日・出発地・目的地など)の蓄積データ。
期間:28年1月1日~28年12月31日
経路検索条件データを用いることで、GPSデータと違い実際に訪問していないデータも含まれますが、潜在的な訪問ニーズも内包した結果とみることが出来ます。
<調査方法>
①熊本県-他県間での検索履歴
②熊本市中央区-熊本市中央区以外の市町村間での検索履歴
(熊本市中央区:熊本城・水前寺公園などを観光スポットを有する地域)
③阿蘇市-阿蘇市以外の市町村間での検索履歴
(阿蘇市:熊本県を代表する観光地域の一つ)
上記3通りのデータを1月~3月(震災前)、5月~7月(震災直後)、10月~12月(震災後)の期間ごとに、また、車移動・公共交通機関移動・電車移動の3つの移動手段ごとに集計、震災前の検索件数トップ10をグラフにして訪問意向の推移を調べました。
震災によって訪問者数が大きく落ちたといわれていますが、訪問ニーズはどのように推移したのでしょうか。
見ていきたいと思います。
【調査結果は次のページです】