【くまもと美術探訪】第五話『知ってる?学ぼう!細川家に伝わる工芸のみかた』
仏像LOVE💛な仏女オルター”きなこ”が、今回向かったのは熊本県立美術館。熊本を代表するお殿様・細川家の宝物を見ながら工芸について学べる展覧会が開催中!かっこいいだけじゃない甲冑の世界、豪華絢爛な装飾美の世界、ちょっと怖~い能面の世界・・・2021年最後の【くまもと美術探訪】で、きなこと一緒に”工芸品”にハマってみませんか?
こんにちは!きなこの【くまもと美術探訪】第5話です!
あっという間に2021年最後の美術探訪となりました。
今回のテーマはずばり、工芸品。
工芸品といってもジャンルはさまざま。きっと気になるものが1つはあると思います!
熊本県立美術館「よくわかる工芸のみかた」展
そんなわけで今回お邪魔したのは、熊本城二の丸にある熊本県立美術館 別棟展示室!
現在開催中の展覧会「細川コレクション よくわかる工芸のみかた―細川家の古美術鑑賞“入門編”」では、甲冑、硯箱、調度、能面などなど・・・細川家の宝物を実際に見ながら工芸品の注目ポイントについて学ぶことができます!
結構かわいい、甲冑のあれこれ
戦の時に武士が身に着ける甲冑。命を守るための実用性だけでなく、各所にちりばめられた装飾から”見栄え”へのこだわりが感じられました。
《黒漆二十八間三方白小星兜》江戸時代後期(19世紀)
永青文庫所蔵 熊本県立美術館寄託
私が好きだったのは、獅子がついた兜!パンフレットにも載っていますね。
戦に行くためのものにしてはチャーミングな獅子がついています。
こちらは細川斉護所用ということで、もしかしたら斉護さんはかわいいモノ好きだったのかも、なんて妄想もできちゃいます。笑
”強さ”と”オシャレ”が融合した当時の最新ファッションと思うと、甲冑がいっきに身近になりませんか?
見てたのしい、知ってたのしい、留守模様
お姫様の嫁入り道具や室内を飾る家具として豪華絢爛に作られる調度品は、工芸品の花形ともいえる存在。
ここでの見どころは“留守模様(文様)”です。
“留守模様(文様)”とは、物語や和歌を題材に、登場人物を描かず、背景や持ち物をデザインとして描いたもののこと。
おしゃれなだけでなく、ストーリーを知らないと何の絵柄なのかわからないようになっていて、教養を高めることで深みが増す芸術、まさに粋な表現という感じです。
展示品には詳しいパネル解説もあるので、「古典は詳しくないよ!」という方でも楽しめます。
全部わかるようになったら、美術探訪がますます楽しくなりそう!
夢に出てきそう…リアルな能面たち
「能面みたいな顔」、「般若のような形相」など、日本人ならなんとな~くイメージできる“能面”。
でも、じ~っくり見たことがある人は、実は少ないのではないでしょうか?
人間以外の登場人物のお面では目を金色に表したり、上下の歯の出し方で表情に違いを持たせるなど、能面独自のルールがあるんです。
展示室にずらりと並ぶ能面たち。一つ一つの個性や共通点を見比べてみてください!
あなたの知人に似ている顔が、こちらを見つめているかも・・・?
クリスマスイブは工芸品デート!?
日常生活に溶け込むものでありながら、ユーモアやセンスを盛り込み、豪華絢爛に作られた工芸品。奥が深い世界でした。
熊本県立美術館「細川コレクション よくわかる工芸のみかた―細川家の古美術鑑賞“入門編”」展は、12月24日まで!
2021年、クリスマスイブには工芸だー!?
天守閣が復活した熊本城の見学とあわせて、ぜひ訪ねてみてください!
それでは、皆さまよいお年を Bonne année!
【NEXT】次回のくまもと美術探訪は
じ~~~っくり見てみよう。熊本”能楽”の世界
[…] 第5話でも取り上げた能面。じ~っくり見る機会がまたきましたよ!! […]
[…] 現在残る石畳は、加藤氏の改易(かいえき・任を解かれること)後、熊本藩主となった細川氏によって整備されたものだそうです。 […]