湧水の力を感じよう！

九州の主な河川の源流となっている阿蘇カルデラとくじゅう連山の湧水は種類も様々です。産山村の湧水は硬度30、㏗7.1とバランスよく人に優しい水で、そのまま飲んでも良く、コーヒーや料理に使っても美味しさが損なわれません。日本の水の多くは軟水でミネラル分が少なめで飲みやすい水です。中硬水は、ちょうど軟水と硬水の間に位置し、ミネラル分が適度に含まれています。超硬水はヨーロッパなどに多く、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが豊富です。それは石灰岩の地層が広く分布するため。アルプス山脈の地殻活動により炭酸水・炭酸泉の湧水地が中欧から東欧にかけて数多くあり日常的に炭酸水が愛飲されています。

https://www.instagram.com/p/BpHTQBgAW5o/?utm_source=ig_web_copy_link
「炭酸水」とは炭酸ガス（二酸化炭素）が水に溶け込んだものです。日本国内では馴染みがない「炭酸水」の湧水ですが、熊本、大分の両県にまたがる阿蘇カルデラはミネラルが豊富なので炭酸水が湧出する場所が各所にあります。炭酸水の炭酸ガスが胃に入るとその刺激により胃の粘膜を元気にしてくれると言われ、また体内に蓄積された疲労物質を中和する効果が期待され、さらに炭酸水は血管を拡張させる働きもするため血流の促進をはかり肩こりなどの症状も緩和させることができます。

●長湯温泉
産山村から車で30分ほど先にある大分県竹田市にある長湯温泉。この温泉は｢飲んで効き 長湯して利く長湯のお湯は心臓胃腸に血の薬｣と詩を作った温泉療養学の松尾博士が、その効能を絶賛するほどの炭酸濃度。県道30号線沿いにあり炭酸泉が汲める無料の飲泉場があり町づくりの拠点施設として整備されました。
COLONADE飲泉場

●白水鉱泉
長湯温泉から進んで由布市庄内町阿蘇野にある「白水鉱泉」。九重連山東部に位置する黒岳への登山口付近にあり国内でも珍しい天然炭酸水が湧き出ていて、炭酸水に砂糖を加えるとそのままソーダとして飲用できます。苦みがないのでそのまま飲んでも美味しく、汲んで（有料）目的別の用途に使うことができる珍しい炭酸水です。

阿蘇市には天然炭酸水で世界的に有名なペリエに負けない商品を企画開発している酒店があるんです！内牧温泉にある「岡本酒店」は阿蘇の伏流水を使った様々な種類の飲料水を作って販売。「阿蘇炭酸水」はシンプルながら炭酸のシュワシュワ感が味わえる一品です。

店内では角打ちスタイルでお酒も飲めるんです！

世界には安心して水を飲むことができない地域もたくさんあります。安全でなおかつ美味しい水を体内に取り入れられる幸せ。日々の健康を守ってくれる水の恵みがあたり前にならないように、阿蘇の自然をこれからも維持していくことが私たちの役目だと気づかせてくれた湧水巡りでした。