冬の阿蘇といえば黒川温泉!「湯あかり」と「あか牛フェア」に込められた環境循環型の地域づくりに参加しつつ取材してきました!
牛と一緒にこんにちは。おるとくまもと編集長のモリナガです。最近はあか牛が好きすぎて、あか牛おじさんと名乗っています。そんなモリナガがオススメするあか牛丼のお店は以下記事にあります。
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あか牛の希少性や草原との関係なども書いてありますので、ぜひご一読頂けると幸いです。
そして、今回は「あか牛を旅館で味わえる」お店をご紹介したい…。と言うことで、黒川温泉で開催中の「あか牛フェア」を担当する北山さんにお話を聞いてきました。
北山元(きたやま はじめ)
1976年生まれ、おうし座。島根県浜田市出身。阿蘇市の観光施設の広報・企画を経て、2017年7月から黒川温泉のプロジェクトマネージャーとして勤務。島根の海育ちだったが、阿蘇に住んでみて阿蘇の山や自然が大好きになりそのまま定住。現在は黒川の温泉地と、農業・林業など地域の他産業との連携による新しい地域作りを行っている。好きな食べ物はトマトと茶碗蒸し。
モリナガ:
こんにちは!北山さんとはほぼ毎日会っている気がしますが、今回のあか牛フェアについて改めて教えてください。
北山さん:
今回、キリン絆プロジェクトの一環と致しまして、「阿蘇の草原とあか牛の関係を沢山の人に知って頂く」ことを目的にあか牛フェアを実施しています。黒川温泉では、阿蘇で育ったあか牛が、阿蘇で食べられ、それによって阿蘇の草原の景観が維持されているということを少しでも多くのお客様に知って頂けたらと思っています。
「復興応援 キリン絆プロジェクト」熊本支援事業
キリングループ、および熊本県、日本財団は、「『復興応援 キリン絆プロジェクト』熊本支援」に関する包括支援協定(2016年12月21日締結)の下、
キリングループからの寄付による基金を日本財団に設置し、熊本地震の復興支援に取り組んでいます。
これは、キリングループが掲げる「絆を育む」をテーマに、「食産業復興支援」「地域の活性化支援」「心と身体の元気サポート」という3つの幹で地域
に寄り添い、熊本県の復興から未来へつながる活動の支援を推進するものです。また、熊本県の「平成28年熊本地震からの復旧・復興プラン」とも
連携し、民間企業、行政、公益財団法人が一体となり、それぞれの強みを掛け合わせ、補完し合うことで、より包括的かつきめ細やかな支援を実現
することを目指しています。
復興に向けた課題は山積していますが、被災された皆様のお役に立つことで、将来世代のための創造的復興の加速につながるよう取り組んでいきます。http://www.kirin.co.jp/csv/kizuna/kumamoto/
モリナガ:
確かに、阿蘇のあか牛と草原景観の関係性って実は知られてないですもんね。
北山さん:
僕も、少し前まで阿蘇に住んでて、最近黒川温泉に引っ越してきたのですが、知らなかったです。阿蘇地域が世界農業遺産に選ばれたという話を聞いても、「そーなんだー」と流しちゃってて。
モリナガ:
「草原の維持と持続的農業」ですよね。僕も「阿蘇の草原はあか牛によって守られてる」と最初に聞いたときには、何のこと?と思いましたもん。
※世界農業遺産とは(世界農業遺産”阿蘇”オフィシャルサイトより引用)
正式にはGlobally Important Agricultural Heritage 世界農業遺産Systems(GIAHS(ジアス)世界重要農業遺産システム)。
国際連合食糧農業機関(FAO、本部イタリア・ローマ)が2002年に開始した仕組みで、次世代に受け継がれるべき重要な伝統的農業(林業、水産業を含む)や生物多様性、伝統知識、農村文化、農業景観などを全体として認定し、その保全と持続的な活用を図るも。「過去の遺産」ではなく、さまざまな環境の変化に適応しながら進化を続ける「生きている遺産」と言われている。これまでペルー、チリ、中国、フィリピン、アルジェリア、タンザニアなどのサイト(世界農業遺産に認定された場所のこと)が認定されて、それぞれ地域固有の取組が行われており、日本でも2011年に先進国として初めて佐渡と能登が、2013年には静岡、阿蘇、国東が新たに認定された。
http://www.giahs-aso.jp/
北山さん:
阿蘇の風景の代名詞とも言える草原景観。それを守っているのがあか牛。だったら黒川温泉であか牛を食べていただいて、ちゃんとご紹介をしたら、眺める阿蘇の草原の印象も変わるのかな?と思っています。黒川温泉では、単に食べていただくだけでなく、そういった地域の風習や文化も伝えて行けたらと思っていますし、継続してあか牛フェアを行っていくためにもフェア参画の旅館さんから1食あたり50円の寄金を集め、次年度以降の開催の為の取り組みも行っています。
モリナガ:
確かに、初年度だけで終わると勿体無いですが、継続するのにお金もかかりますもんね…。
※写真は瀬の本高原ではありませんが、阿蘇地方ではあか牛が放牧されています。
北山さん:
今回、初めての取り組みでしたが、9件の旅館さんと3件の飲食店さんが手を上げて頂き、それぞれに美味しく調理して提供してくれます。また、もっと深く知りたい!という方に向けて「草原とあか牛ガイドツアー」も開催予定です。瀬の本高原で周年放牧しているあか牛を見学し、昔の阿蘇では一般的に使われていた「草泊まり」の前で当時の生活や生業のお話を聞き、最後にみんなで草泊まりの扉を作るという体験です。
※今回の草原とあか牛ガイドツアーの場所。奥に点々とあるのが草泊まりです。意外と中は温かい!
モリナガ:
美味しくあか牛を味わえるだけじゃなく、あか牛と草原のことを深く知れるいい機会ですね!
※黒川温泉・あか牛フェア特設サイトはコチラ
http://www.kurokawaonsen.or.jp/free/akaushifair
>次ページでは黒川温泉のあか牛フェア実施中の店舗をご紹介いたします。