【オープン!】『水前寺肥後細川文化発信拠点 湧水亭』が移転リニューアル!
熊本城とともに讃えられる水前寺成趣園の参道に、『湧水亭』が新たなる拠点として誕生しました!歴史と文化が交差するこの場所で、細川文化の息吹を感じながら、水前寺菜や薏苡仁糖などの伝統の味覚や細川盆石などの文化体験を堪能しませんか?熊本の魅力が詰まったこの場所で、新たな旅の始まりをお楽しみください。
熊本市内の名所として熊本城と並び称される水前寺成趣園。そのそばの玄宅寺(旧水前寺)にあった『水前寺肥後細川文化発信拠点 湧水亭』が、水前寺成趣園の参道に移転オープンしました!㊗️
鳥居に向かって、左側にあります。
レンタル着物が外国人にも大人気の『和Collection美都』さんの真向かいです。
体験もできるし、地域ガイドも常駐し、観光案内もしてくれて、お土産も色々あり、無料の給水スポット&休憩所でもある……と盛りだくさん🥰
でも、ここ『湧水亭』のキーワードは“細川文化”なのです。そもそも水前寺成趣園を1671年に造られたのが、熊本城主になった細川忠利公(ちなみにお母様は戦国三大美女・細川ガラシャ夫人)。そして細川家は明治時代まで200年もの長きにわかって、熊本を統治。現当主は、もと総理大臣の細川護熙(もりひろ)氏なので、ご存じの方も多いはず。
護熙氏はこの春も水前寺成趣園内で陶器の作品展を開催されましたが、その作品を『湧水亭』でも展示してあります。
細川藩ゆかりのお土産がいっぱい!
歴史の話は後にして、まずは珍しい水前寺土産をチェックしていきましょう!
◆水前寺なアイス
「水前寺な」って何?と思うでしょ。実は水前寺に湧き出す、清らかな阿蘇の伏流水を活用して栽培される“水前寺菜”という野菜🌿があるんです。ポリフェノールや鉄分などが含まれるヘルシーな熊本の伝統野菜で、うちの庭にも植えています。
表はグリーン、裏は紫色という水前寺菜の特長を活かした美味しいアイス🍨は1個380円。湧水亭で座って味わうこともできますよ。
◆水前寺な酒粕
水前寺菜を使い、地元の『日本料理はらぐち』さんが美味しく調理してくださったのが、“水前寺な酒粕”480円。熊本市の蔵元『瑞鷹』さんの風味豊かな酒粕で和えた逸品です。
ワサビの酒粕和えが好きな人は、お気に召すこと間違いなし。お酒のおつまみにもぴったりです!
◆ひご野菜細巻き3種
同じく『日本料理はらぐち』さんによる“ひご野菜細巻き3種”は、左から豆もやし巻、水前寺菜巻、辛子レンコン巻。ああっ、どれも古くから肥後国で栽培されていた“ひご野菜”の歴史を感じます!
冷凍してありますが、ただの冷凍ではないんですよ。「旨味・風味・色味」を損なわないのが特長の「急速冷凍機」で冷やしてあるのです!
自然解凍が一番ですが、美味しいレンチン方法の説明書も入っていて10個550円。
辛子レンコンも熊本名物として知られますが、もともと病弱な細川忠利公のための滋養食なのです。禅僧の玄沢和尚が、「熊本城の堀にはたくさん生えているレンコンを、増血剤として食べるといいですよ」と忠利公に進言されたのです。忠利公が、玄宅和尚のために湧水前に建てたお寺が『水前寺』(今の玄宅寺)です。
玄宅和尚の進言に従って、藩の料理人・平五郎が作った創作料理、それがレンコンの穴に辛子味噌を詰めて衣を付けた揚げレンコンだったのです。
◆森からし蓮根チップス
新しい料理を考案したことで、平五郎は褒美に「森」という苗字を授けられます。その子孫がレシピを受け継いでいるのが、『森からし蓮根』さん。
湧水亭には“からし蓮根風味チップス”があります。小袋は216円。
◆熊本めんべい辛子れんこん味
そして2024年4月10日には、熊本めんべい辛子れんこん味 が新発売!
博多名物めんべいとは“辛子明太子入りのせんべい”ですが、九州ご当地めんべいもあり、熊本県には既に「熊本めんべい赤牛味」等がありますが、辛子明太子&辛子レンコンのタッグ、どんだけ辛いの!?
発売が楽しみです!
◆薏苡仁糖(よくいにんとう)
“薏苡仁”とは精白したハトムギのことで、漢方薬にも使われます。薏苡仁糖とは、そのハトムギを使った“おこし”です。一般的なおこしのように飴でガチガチに固めるのではなく、糖水で固めてあり、ホロホロとした食感と、ほんのりとした甘さが特徴です。
このお菓子を考案したのは、忠利公の父にあたる忠興公と言われていますが、忠興公は千利休の弟子の中でも特に優秀なベスト7である「利休七哲」の一員。茶道に精通していた忠興公、自ら茶菓子を作ってしまったのですね。
忠利公に客分として呼ばれた、あの宮本武蔵もハトムギでおこしを作った記録があり、「薏苡仁糖」ではなく「薏苡忍糖」と「忍」という文字が使われていたそうです。
さすが剣豪!
しかし「薏苡仁糖」は1970年代に製造されなくなりました。それを復活させたのが、『肥後はとむぎ会 日月亭』さんです。2021年度の優良ふるさと食品中央コンクールでは、なんと農林水産省大臣官房長賞(国産農林産品利用部門)を受賞するほどのお菓子なのです!
細川流盆石や陶器などが常設展示
◆流鏑馬
外から見えるところに、流鏑馬の道具が展示されています。
◆細川流盆石
室内に入ると、見事な細川流盆石の作品が!
盆石とは、漆塗りの盆の上に石や砂などで風景を描き出すものです。
実は私、かのんも細川流盆石を少しだけ習ったことがあるのですが、夢中になってしまうほど奥が深い!
細川流盆石を始めたのも、茶道の名人・忠興公で、おもてなしの席で「利休高砂盆の二重八景図」を飾ったと言われています。和歌を添えるのも細川流の特徴です。
砂を羽でサッサッと触れて絵を描くのが楽しい盆石。湧水亭2階で体験できますよ! 火曜・日曜のみで、時間・料金などは調整中です。
◆歴史マンガ
細川ガラシャ夫人や宮本武蔵など、細川藩にまつわる人物のマンガや書籍も置いてあります。もうこれ、学校の副読本にしてほしいですね。
ガイドが常駐。御庭印集めてプチギフトも。
◆観光パンフレット
『湧水亭』が玄宅寺にあった頃にはなかったのが、ビジターセンターとしての機能。スタッフ手描きのイラストマップやチラシなども置かれており、観光案内も受け付けます。
◆常駐の地域ガイド
地域ガイドが常駐し、水前寺成趣園内を日本語または英語で、1日7回案内してくれますよ。1回45分程度です。
スタート時間は毎日①9:00~、②10:00~、③11:00~、④12:00~、⑤13:00~、⑥14:00~、⑦15:00~で、1回8名まで。1名に付き1,000円。5名以上は5,000円なので、6~8名で参加すればお得ですね。
◆御庭印
そして忘れちゃいけないのが、“御庭印”!! 考案されたのは、湧水亭の責任者である一般財団法人 熊本国際観光コンベンション協会の事業推進課、宮本幸リーダーです。
水前寺成趣園とは出水神社の境内という位置付けですが、その出水神社には当然、“御朱印”があります。宮本さんは、「“御朱印”ブームになりましたよね。思い出になるように、熊本城で“御城印”を作りました。そして今回は、水前寺成趣園で“御庭印”も作ったんです」。
さらに回遊していただくために、この3つの印を集めて出水神社以外の受取場所に持って行くと、心ばかりのギフトをくださるそうですよ🎁(2024年6月30日まで)。
さらに宮本さんは、「気に入ったお土産を買うことで、それを見るたび『水前寺に行って良かったな』と思い出してくださると思うんですよ。だからグッズは大事です」と、東京ギフトショーなどで出品される企業のグッズをチェックされています。
昔の観光地ではご当地ペナントや提灯が売られていましたが、今はキーホルダーやクリアファイル・ペン類などの文具、また手ぬぐいなど和柄の雑貨が人気だそうです。私も各地の戦国武将クリアファイルとか、使わずに保管しておりまする。
◆水前寺菜フェイスマスク
水前寺菜のフェイスマスク!
保水力の高いスイゼンジノリの化粧品は前からあるけど、ついに水前寺菜も化粧品業界に進出しましたか。
これから観光客に楽しんでもらうには?
◆文化体験プログラム
細川流盆石の体験以外にも細川文化の発信基地として、色々な体験が用意されるそうです。
室内には、千利休の流儀をそのまま伝えてきたと言われる肥後古流茶道の説明もありますが、茶道・書道・折り紙など、外国の方にも喜んでいただけるようなプログラムが検討されています。
◆ウォーターサーバー
無印良品の給水スポットでもあるここでは、熊本市上下水道局の水道水、つまり地下水を無料で補給できますよ。使い捨てを避けるため紙コップは用意されないので、マイボトル等を持って来てください。今後、ステンレスボトルを販売されるそうです。
水前寺成趣園そのものが湧水による池であり、出水神社の本殿前にお殿様がお飲みになった湧水を飲むこともできますが、入園料が必要。『湧水亭』は無料で給水できるお休み処です。
お茶やジュースも販売されているし、パンフレット類も揃っている『湧水亭』、ちょっと立ち寄ってみませんか?
[…] 『水前寺肥後細川文化発信拠点 湧水亭』が移転オープンし、熊本城主・細川家への興味が高まった頃に熊本県立美術館本館で始まったのが、『細川・美術館コレクションⅠ』。 […]
[…] cle on our Japanese-language sister website ALT Kumamoto, titled ”【オープン!】『水前寺肥後細川文化発信拠点 湧水亭』が移転リニューアル!” For the original content, visit https://akumamoto.jp/archives/222312. […]