【肥後遊記】第七譚 『肥後のよかとこ、あんなとこ』山間に、響く音色の、子守唄(五木村)
肥後をぶらぶら旅する『肥後遊記』第七譚。今回は、民俗学者・柳田國男や宮本常一も訪れた五木村! 村内には、美しい山川の風景が広がるとともに、哀愁を誘う子守唄が聞こえ、どこか懐かしい気持ちをかき立たせます。 これからのシーズン、キャンプや旅行で五木村へぶらりと旅しませんか?
肥後(熊本)のふしぎなもんの仲間を求めて、津々浦々を旅している妖怪ひ~でございます。
今回は五木村を目指して美里町から山道をえっさ、ほっさと行くと、その道中には画像のようなコケアートがお出迎え!なんとも嬉しいものです。
それでは、五木村で妖怪ひ~が体験した、オススメのスポットをご紹介します!
まずは、五木の子守唄から!
【Topic1:五木の子守唄】
その昔、「五木の子守唄」は、五木村からよそに子守奉公に出された娘たちが、奉公先の赤ん坊をあやしながら、わが身を嘆いて歌ってきたものとされています。
この歌の歌詞は、伝承者によって異なっており様々なものが伝わっていますが、節回しや音階等は共通しています。
昭和26年(1951年)に作曲家・古関裕而氏によって編曲された「五木の子守唄」がNHK熊本局の番組「おやすみのまえに」で放送されるとともに、昭和28年(1953年)に民謡歌手・照菊氏等がこの歌を歌い大ヒットしたことで、全国にその名が広まりました。また、五木村のかやぶき民家(子守唄公園内)では、「五木の子守唄」の映像を見ることができます。
●五木村の子守唄のスゴイところ2選!
○Point1 歌詞は70以上!?
「五木村の子守唄」は、伝承者によって歌詞は多少異なり、人吉高校五木分校の生徒が村内で聞き取り調査した際に70以上の歌詞を採集しています。
かやぶき民家(子守唄公園内)におられた職員さんによると、歌い手の方は、この多くの歌詞の中から、その時々にあった歌詞を瞬時に選び歌っていたそうです。
自分だったら、絶対にこんなに歌詞を覚えられないし、音痴なので赤ちゃんを更に泣かしそうです。
○Point2 天草との不思議な縁?
五木村から遠い天草市の福連木には、天草市の無形民俗文化財に指定されている「福連木の子守唄」が伝わっており、その歌詞は「五木の子守唄」と似通っており、どちらも子守奉公に出された娘たちの心情が歌ったものです。
その福連木では、「福連木子守唄&童謡まつり」が福連木子守唄公園で毎年開催されており、今年は11月6日に開催されました。
江戸時代から、互いにかなり距離がある五木村と天草市でも交流があったようで、その名残が子守唄に表れているのも歴史の面白さを感じさせます。
【Topic2:ここに行けば、五木村を知れる!五木村歴史文化交流館「ヒストリアテラス五木谷」】
五木村歴史文化交流館では、村の歴史や生活習慣、自然等をわかりやすく展示紹介しています。なかでも、五木村で盛んに行われていた焼畑農業や村の歴史を物語る土器や文書は一見の価値があります。また、館内の休憩スペースでは、「五木の子守唄」等の民謡を聞きながら休憩することもできますし、館内に併設されている「キナイカフェ」で五木村の新鮮な地元食材を使用した昼食等を楽しむことができます。
交流館のなかには、村内で出土した土器でできたオブジェはオシャレで、その他の展示物も見どころたっぷりです。
私の一番のお気に入りは、展示室のなかにある休憩ゾーンで、人をダメにするクッションを枕に音楽を聴きながら休憩することです(笑)。
薄暗い室内で子守唄が流れるこの空間は、まさにリラックスするのにうってつけです!
私が「キナイカフェ」を利用した時には、熱々のお饅頭を注文し美味しく頂きました(口の中が火傷したのはご愛敬)。今現在のメニューをみると団子セットになっています。これは甘味大好きな妖怪として、制覇しなければなりません(笑)。
【Topic3:宮園のイチョウや鍾乳洞など五木村の自然】
季節は過ぎましたが、秋の五木村には、五木村小鶴にある白滝公園や熊本県の天然記念物に指定されている「宮園のイチョウ」といった紅葉の名勝が多くあります。特にこの「宮園のイチョウ」は、朝鮮出兵(文禄・慶長の役)に出陣した相良氏とともに朝鮮半島に赴いた五木の人が持ち帰り、宮園に植樹したと地元では言い伝えられているそうです。
また、白滝公園は、紅葉の他にも、夏には川遊びや鍾乳洞で涼むことができる穴場スポットとして知る人ぞ知る場所です。
自分は紅葉前に行きましたが、来年こそは紅葉の綺麗な時か、夏の暑いときに白滝公園の鍾乳洞にいって涼みたいと思います!
【NEXT】
第八譚 『肥後のふしぎなもん』
地震・治水・美肌の神様?ナマズ様!
(阿蘇市・菊池市・大津町・御船町・嘉島町)
お・ま・け
ちなみに…
五木村歴史文化交流館では、五木村の文化を理解し、思い出を作っていただけるようドウジ(竈小屋兼五右衛門風呂)が設置されており、館内受付の方に申し込めば、無料で五右衛門風呂の体験ができるそうです。
五木村の歴史や文化を学んだら、今度は実際に五木村の昔の暮らしを体験してみませんか?
ほかにも道の駅では、五木村産の杉で作られた小物が買えるガチャガチャが設置してありますので、良ければぜひ回してみてください。
私は1回チャレンジして画像のうりぼうが当たりました!
この小物の細かい毛並みは、レーザーで彫ってあって、色合いも相まって本物のうりぼうみたいです。
12月18日(日)に他のウサギ等が欲しく、雪道を登っていきましたが、人気がありすぎてこのガチャガチャは売り切れてました。
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