熊本初!世界に愛されるワインを作る男(前編)菊鹿ワイン誕生物語【熊本HEROS vol.1】
こちらは熊本市西区フードパル内にある熊本ワイン様のワイナリー前です。
[facility_link “熊本ワイン株式会社”]
「熊本にこんなところがあったの?」
そう思われる方も多いかもしれませんが、こんなおしゃれな広大なスポットがあるんですよ!
おしゃれな雰囲気、西洋の風を感じながらSHOPの中へ入ってみましょう。
そうそう、デートスポットとしてもお薦めですよ!
こんなところにデートで誘ってあげたらほかの男性陣に圧倒的な差をつけられるイケてる大人な男性と思われますよ!!
付き合いたい女性と来るのがいいですね!
いつか私も・・・
こちらがなかなか入手困難の菊鹿ワインのシャルドネです!
さわやかな香りと、優しい口当たり。喉を通るときに適度な酸味と、フルーティな味わいがこのワインがいかに上質なものかを教えてくれます!
そしていてこのお手頃な価格!!是非お試しを!!
こんな上質なワインを作っているのがこの方です!
熊本にワイン文化をと新しい革命を起こし続けているそうこの人!!
熊本ワイン株式会社代表取締役社長
熊本ワインファーム株式会社代表取締役
幸山 賢一昭和49年2月2日生れ、熊本県熊本市出身。高校を卒業後5年間東京の企業にて勤務。
平成11年熊本ワイン株式会社設立、熊本ワイナリー誕生をきっかけに入社。入社後、営業に製造にと経験しその手腕が評価され30代の若さで熊本ワイン株式会社の常務取締役を務める。その後、平成26年関連会社の熊本ワインファーム株式会社代表取締役に就任し、平成28年より熊本ワイン株式会社の代表取締役社長も兼務。一見物静かであるが、本当はユーモア溢れ、情にあつい。
元来、飽き性。だからこそここまでこれた。
muro:
社長相変わらずのイケメンですよね。渋い、個性派俳優みたいな。主役ではないけど、いつもよく出る脇役みたいな味がありますよね。
そこが、ブドウの深い渋みとなって良いワインになっているんでしょうね。
幸山社長:(苦笑)
muro:
たくさんお聞かれになられているかとは思いますが、ワイン作りのきっかけは?
幸山社長:
平成11年に熊本ワインという会社ができる話を聞いて、ワイナリーというものの存在を知ったんです。当時は東京の会社に勤めていたのですが面白そうだなと思って飛び込んだんですよ。もともと、モノづくりにとても興味があって。自分の名前が残るようなものを作りたいなぁと。
muro:
夢を現実にされたわけですね。お名前をしっかりと残されましたね。ワインが入り口ではなくモノづくりに興味があってということですよね?
幸山社長:
そうなんですよ。すみません(汗)。
ワインが大好きで始めたと思われている方も多いのですが・・・。
モノづくりへの思いが、夢がずっとあって。その夢を追いかけた先に、ワインづくりがあったというところですかね。そこに没頭していくうちに、どんどんとはまっていって。
どうやったら良いワインになるのか?試行錯誤、追い求めてここまで走ってきました。
muro:
どういったところがワインづくりの魅力だったんですか?
幸山社長:
僕たちが作っているワインって、ぶどうの苗の植え付けから収穫までにだいたい3年。
良いワインになるまで最低でも7年。お客様に届ける状態のものにしあがるのが10年と非常に気の長い商売なんですね。
それでいて、収穫は年に1回だけしかできない。ワンチャンスしかないんですよ。
年に1回しかワインを作れない。
ここを失敗したらその年は仕事をしていないことと一緒なんですよね。
当たり前ですが、生きものを相手にしていますし、自然環境という自分たちではどうすることもできない条件下でワインづくりを行っているので。
毎年毎年試行錯誤しながら、try &errorというか。
どうすれば、良いものができる?どうすれば去年を越えられるのか?
去年の自分に負けたくない!
そう思いながらつくっているのでそこがはまった理由、一番の魅力ですかね。
muro:
ワインづくりはご自身との闘いなんですね。
でも、どんな会社や業種にも言えることだとは思うんですが。仕事だけではなく、受験や恋愛、人生そのものに通ずる気がするのですがそのエネルギーを持ち続けることが大変ではないですか?
幸山社長:
恋愛や勉強においてですか。。僕はノーコメントで・・・
うーん、ものすごくエネルギーは必要ですよね。自問自答しながら、どうすればいいんだ?って考えながら、正解が見えない中で手探りの状態ですからね。
ただ、先ほどと同じですが去年を越えたい、自分に負けたくないという気持ちと、決して今までのただの一度として自分のつくったものに満足はしていないんですよね。
そういった姿勢というか、そこがエネルギーにつながっているのかな。
妥協はしたくない。しいて言えばそこが人生にも通ずるのでは??
それと、僕って元来とても飽き性なんですよね。
同じことをしたくないというか、できないというか。
モノづくりって同じことの繰り返し、単調な作業を繰り返してるように思われがちなんですが、僕の場合、実際はそうじゃない。
全部のどんな細かな手順をとっても同じことはやらない。やりたくない。
毎回、毎回改良しながら違うことをやっているんで。従業員は大変だと思うけど。
でも、そのおかげで結果良いワインができて、ここまでこれたのかな。
菊鹿ワイン誕生。その背景にはサルビアの花があり!
muro:
その試行錯誤の末に誕生したものが菊鹿ワインということなんですね。
今では日本全国にファンがいらっしゃいますよね。入手困難になっていて、なかなか手に入らないということですが・・・。
菊鹿ワインの特徴や、他のワインとどのようなところが違うのですか?
幸山社長:
まず、ワインは飲み物なんですよね。良いワインの絶対条件として、口に含んだ時に「飲み物として美味しいこと」これが重要なんです。
当たり前のことを言っていますが、飲み物ですから口に入れて違和感や、不味いと思われてしまったらその時点で良いワインではないと僕は思うんですよね。
その味を構成するものに風味、香り、刺激、口当たりいろいろな要素がありますが、そのバランスが非常に良いのが特徴かなと。
菊鹿ワインは、熊本特有の気候で生まれた、熊本の旨味が詰まった地のワインなんですね。
その中で、菊鹿という最高の条件のもとで育ったぶどうから生まれたワイン。
日照量が多いので、ちゃんと光合成をしているので非常に良くぶどうが熟してくれているんです。
それが強い旨味に凝縮されているというか。
美味しいワインって、ぶどう以外の別のフルーツの香りがするんですよ。
バナナだったり、桃だったり、サクランボだったり・・
菊鹿ワインにはその香りがあるんですよ!
muro:
たしかに、独特なフルーティな香りがしますよね。さわやかな風がふくような。
その旨味を味わうために、幸山社長が教えてくれるお薦めの菊鹿ワインの楽しみ方を教えていただけますか?
飲み方や、一緒にお薦めしたい食材など?
幸山社長:
うーん、僕は思うんですよね。
世間一般的にはいろいろな蘊蓄があったり、こうじゃなきゃダメだみたいなイメージがついていたりしますが・・・
それは作り手のエゴというか。こうしなきゃダメだとか、こんな飲み方をしろとかってないんですよね。
美味しいワインを作るのが僕らの使命で、美味しいワインを届けるまでが僕らの役目というか。
手を離れた時点で後は皆さんのご自由にというか。
どんな状況下でも美味しい最高のワインを届けているつもりでいるので。
muro:
なるほどですね。かっこいいっす。
幸山社長:
より楽しんで頂くためにということで言うと、ワインって堅苦しいイメージがあると思うんですよね。そうではなくて、リラックスしながら飲んでほしいなとは思います。
構えずに、ご家族や恋人とゆっくりとした時間の中で飲む。
それが決して、夜景が見えるところでなくても、ご家庭でのリビングでもいいんです。
会話に添える、空間を演出するそのアイテムがワインなので、穏やかに過ごしながら楽しんでほしいなと。ワインだけでそのまま飲んで頂いても美味しいのですが、しいて併せてほしい食材を挙げるとすれば・・・塩ゆでした温野菜かな。それもできれば、地元で採れたものを。
地元でとれた物同士で、地元の素材の味をそのまま頂く。
これってすごく贅沢なことだと思うんですよね。
それができるのは、野菜もきっとそうだと思うのですが地元に素晴らしい生産者がいるからこそできるというか。
良いものを提供したいという作り手の思いも感じて頂ければと思います。
muro:
何気ないことですが、地元に美味しい食材がこれだけあるということ。
あか牛や野菜などの食べの物にしても、ワインや焼酎などの飲み物にしても、熊本にはたくさんありますよね。
そういった意味では私たちは贅沢な環境にいるんですよね。
そこでいよいよなんですが、熊本を代表する菊鹿ワイン。
どのようにして誕生したのですか?
幸山社長:
ワインづくりにとっての一番の心臓は。当たり前ですがブドウの栽培なんですね。
熊本を代表するワインを作ろうと会社設立時、今から約20年前に、まずはそのブドウ栽培に適した土地の発掘から開始しました。
熊本県内の様々な土地を調べていたんですが、ちょうど時同じくして、熊本県の北部にある山鹿市菊鹿町の当時の町長が、町内でワインを作りたいとご相談を受けまして。
それで、現地の下見に行ったんです。そしたら・・
muro:
そしたら?
幸山社長:
きれいなサルビアがたくさん咲いていたんです!
muro:
えっつ??
幸山社長:
本当にきれいな赤色だったんです。あれだけ、きれいに発色しているサルビアは見たことなかったです。
あの発色の仕方は、日照時間も長く、かつ昼夜の寒暖差が激しいからではないかと仮説を立てたんです。
もしそうであれば最高のブドウができるのではないかと。
muro:
すごい着目点ですね。菊鹿ワイン誕生。その背景にはサルビアの花がありだったんですね。
では、その後栽培に着手し、仮説通り最高のブドウができたということですか?
幸山社長:
それがそうでもなかったんです。たしかに、栽培はすぐに始めました。
1999年には植え付けをし、2001年から販売を開始したのですが・・・全く特徴のないワインが出来上がったんです。
muro:
それは失敗だったということですか?
幸山社長:
はい。失敗です。
ただ、そこで学んだんです。
冒頭の話に戻るのですが、ワインづくりはブドウの栽培にも土地や条件に応じて違う、同じところで育てるにしても同様のことを毎年やっていても意味がないということを。
人と同じ、他と同じ、去年と同じ。。。それでは意味がないと。
必死でその時、その時の条件・環境で育とうとしているブドウに対して、自分たちも精一杯こたえようというか。
そこから改良して、勉強して納得いくものができるようになったのは2008年になってからですね。
muro:
実に7年がかりですね。しかしながら、最初の仮説は間違っていなかったと。
そこから、じわじわと菊鹿ワインのブランド力が高まったんですか?
幸山社長:
いえ、全然(笑)
全く売れなかったですよ。当時はまだ、ワインが世間一般でもなかったですし。
特殊なものというか、認知すらなかったからですね。ナイトハーベストも全く売れていなかったですよ。
ただ、良いものができている手応えはありましたので。信じていましたよ。
そしたら、2008年のヴィンテージのナイトハーベスト(菊鹿ナイトハーベスト シャルドネ樽発酵2008)というワインがJapan Wine Challenge2009という世界的に栄誉のある大会でその年のNo.1に贈られる賞、トロフィーを獲得したんです。最優秀新世界白ワインという称号を頂きました。
そこからですかね、ワイン通の方々から始まり認知を頂くようになり、爆発的に売れていきました。
muro:
まさにサルビアのおかげですね!そこがきっかけで今につながっていると。
幸山社長:
おかげさまで。今では多くの方々に愛して頂いております。
muro:
その後も数々の賞を獲られていらっしゃいますよね?そこは社長の負けたくないという思いから?
<受賞歴はこちらから>
http://www.kumamotowine.co.jp/shopping/user_data/jwc2016.php
幸山社長:
そうですね。去年以上、もっともっとと思いながら、ワインづくりにはまっていきここまで駆け抜けてきた結果だとは思います。
去年に負けたくない。自分に負けたくない。自然環境に負けたくない。
妥協なき、真摯な姿勢がその品質・その味を生みだしていると思います。
幸山社長のお人柄そのままがが、ブランドになっているのではないでしょうか。
後編では、今後の展望をお伝えしますが、まさかのお話が飛び出してきます!
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