日本は経済先進国ですが水と空気の恩恵にあずかっている世界でも稀な国です。豊富な水資源は世界でもっとも注目されています。産山村も環境省の名水百選にも選ばれた「池山水源」、熊本県の名水１００選である「山吹水源」の2大湧水地を有している水に恵まれた地域。その水を使って、焼酎に酒、米を作っています。そして阿蘇広域には湧水といっても様々な種類があるんです。今回は村内だけでなく、少し足を延した先の阿蘇カルデラとくじゅう連山を含めた湧水も紹介します！

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生まれた水はどこへ行くの？
そもそも水が発生するメカニズムをみなさんご存知でしょうか？地球上の水はまず最初に、海や陸から蒸発して雲となり雨や雪となって地上へと戻ります。大地にしみ込んだ水は川へ注ぎ、また一部は海へと帰ることで、空と地上を循環させていきます。上流にある森林に蓄えられた水は地下へと染み込みます。阿蘇の特徴は草原がその役目を果たしていて、大地に蓄えられた水があちらこちらから湧き出し、流域の人々の生活用水や農業用水、工業用水等として使われ、やがて海へと流れます。阿蘇とくじゅう連山は九州の主な河川の源流になっていて、県内の河川はもとより九州最大の河川である筑後川、大分県最大の河川・大野川、宮崎県の五ヶ瀬川も「九州の水がめ」である阿蘇が水源です。

大手飲料メーカーのお墨付きの水はクオリティが高すぎ！
阿蘇広域の湧水の特徴は、日本の天然水としては珍しくミネラルが豊富でナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムの4大ミネラルが含まれていることが特徴です。

伏流水が湧くスポットも多く、サントリーの「サントリー九州熊本工場」は熊本県上益城郡嘉島町に構えている・ビール・清涼飲料のハイブリッド工場です。嬉しいことに無料で工場見学（試飲付き）を受け付けています。

●池山水源
環境省の名水百選にも選ばれた「池山水源」は湧水は恒温13.5℃、毎分30トンという豊富な水量を誇ります。湧水は山鹿川となり大野川へ合流し、遠く別府湾へと注いでいます。玉来川等の支流とあわせて、中流峡谷部を流下し大分県の一級河川大野川となり大分平野に出て支流を合わせ別府湾に注いでいきます。熊本県のおいしい水の代表です。

水源地から民宿がある方へ川の流れとともに散歩するのも清々しくて気持ちがいいです！

●山吹水源
熊本県の名水百選に選ばれている「山吹水源｣は水源地マニアに大人気の場所。毎分30トンもの水が湧き出ていて産山村の農業や生活に欠かせない湧水です。駐車場から水源地まで500mほどあるので遊歩道を歩いていくだけでも癒し効果があります。

原生林に囲まれた水源は幽玄の美の佇まい。なんともいえない厳かな雰囲気があたり一面に広がっています。

湧水と産山村の気候に合わせた完全無農薬の米作りに取り組み、鯉を田んぼに入れる鯉農法により、除草・害虫対策に役立ているとともに、美味しさにも定評があります。

静の「山吹」に動の「池山」といわれる2大水源地に恵まれた産山村。水は米や日本酒、焼酎などに活用され商品化されています。