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おるとくまもと編集部

ネットで話題の八代発「食べられるお箸 (畳味)」を徹底調査!実はい草の健康効果がすごかった。

食べられるい草を生産するイナダ有限会社さんを訪問

せっかくなので食べられるい草の生産現場も見てみたい!と思い、八代で唯一、食用のい草を生産するイナダ有限会社さんを訪問。稲田代表取締役(右)と息子さんである稲田常務(左)にお話を伺いました。

さとう:
イナダ(有)さんはいつ頃から食用のい草を生産されているんでしょうか?

稲田さん:
25年前くらいからになります。

さとう:
すごく素朴な疑問ですが、周りのい草農家さんが畳用としてのい草を生産する中で、なぜ食用のい草を始められたんでしょうか?

稲田さん:
実は当社は以前は、い草農家が畳表(イグサの茎で織ったござで畳の表面に縫い付けるもの)を織る際の糸を販売する会社でした。しかし年々、畳の需要が減り、い草農家の急激な衰退を見てきた私たちは、何とかしてい草を復興できないものかと考えていました。そこで着目したのが、い草の栄養価だったんです。無農薬でい草を生産することで、安心・安全ない草を口にして健康になってもらいたいと思い食用のい草の生産をスタートしました。

農業経験ゼロからはじめた挑戦

さとう:
そのような経緯があったのですね。畳というモノとして消費されていたい草を食用として売っていくとは、本当に大きな決断ですよね!!当時の周りの反応はどのような感じだったのでしょうか?

稲田さん:
糸を販売していたので農業は全くの初心者。まずは「い草の復興」という大きな理念を掲げ、一緒に食用のい草を生産してくれるい草農家さんに声かけしました。しかし、い草農家さんからことごとく断られてしまって・・・

さとう:
え!?なぜですか?画期的な取り組みなのに。

稲田さん:
理由はい草を無農薬で育てる大変さがあるからです。見てください、こちらは当社のい草の苗なんですが、無農薬で育てるということは除草剤を使用しない代わりに日々、草とりとの闘いなんです。だからこそ、どこの農家も手間がかかるしやりたがらなかったんです。でも私たちは農業初心者で、その大変さが分かってなかったからこそやれたのかもしれません(笑)

さとう:
なるほど(笑)それでも食用としての商品化までにされたのは本当にすごいことですよね!

八代発のスーパーフード

稲田さん:
私たちはい草の生産と同時並行でい草の栄養価についても大学の先生方と連携し、研究を重ねてきました。その研究の結果をふまえ、栄養価や特性を生かした商品開発を行っています。まずこちら飲んでみてください。純粋ない草のパウダーです。特に女性にはおすすめしています。お茶やコーヒー等に混ぜて飲んでも良し、青汁みたいにそのままお湯に溶かして飲んでもいいですよ。レタス約60個分の食物繊維に加え、アミノ酸や葉酸、ポリフェノールなどが摂取できるスーパーフードなんです。

さとう:
すごく興味深いですね。いただきます。あ、全然癖がなく飲みやすいです。

稲田さん:
い草には、渋みや苦味を吸着する効果があり味をまろやかにしてくれるんですよ。また、い草が水分を吸着しにくくするため、麺に練り込むと麺がのびにくくなります。実はこの麺、地元の学校給食に取り入れられています。他にも、もっとい草を手軽に食していただけるように、い草入り緑茶のティーパック、い草の飴、ふりかけなんかも商品化しています。

さとう:
いろんな商品があるんですね。どれも試してみたいです。稲田さんのおかげでい草についてより深く知ることができました。本日はありがとうございました。

イナダ(有)さんの商品は通信販売で購入可能です。詳細はこちら。
[facility_link “イナダ有限会社”]

い草の取材を終えて

今回、八代でい草の取材を通して、い草の畳としてだけではない新たな可能性を感じました。と同時に現代人のライフスタイルに合った形でい草が消費され、八代の特産として受け継がれていってほしいと思いました。今後もこのような、可能性を秘めた熊本の素材・食材を取材していきたいと思います。

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熊本の食と観光をPRしたい!おるとくまもと編集部は熊本の新しい魅力を発見するために日々県内のいろんな所でいろんなモノやコトを探しています。

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